備前とは其の壱 生い立ち

鶴田 純久
鶴田 純久
備前 種壺 水指 068

 備前は、丹波、伊賀、信楽、珠洲などとともに須恵系の窯として中世期以来続いた代表的な古窯です。酸化焔焼成を基本とし、室町時代後期までは、特殊な作例を除いて主として甕、壷、擂鉢などを焼成し、成形は輪積轆轤仕上げでありました。ところが、室町時代後期に至りますと、 侘茶の世界で用いられるようになり、さらに都会文化と接触してその作風は大きく変化しました。もちろん、侘茶の世界が認めたのは、焼締めによる素朴で寂びた味わいのある質感でしたから、基本的な焼成技術は変わりませんでしたが、純然とした茶道具が焼かれるようになったのです。茶壷、花生、水指、茶入、茶碗、建水、さらに皿や鉢、徳利などを焼くようになりました。室町後期以後も民具を生産してはいますが、桃山という時代的特色を明確に示した代表的な作品は、やはり茶陶であったといえます。茶陶として使われているもののなかには、民具として生まれたものもかなり含まれていると思われますが、桃山の作品は、民具といえども中世のものとは違って、洗練され、器形も多様です。

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水の浸透実験

土がどのように焼締まっているか(土の成分のガラス化)を目に見える実験をしてみました。10分程度の動画ですが、10分たっても水玉はなくなりませんでした。土の中に水は浸透せず、土自体がガラス化して焼締まっているということです

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鶴田 純久TSURUTA YOSHIHISA
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