説明
作品名:朝鮮唐津 叩キ 徳利 花入 鶴田純久作 品番:ytqt122
朝鮮唐津(ちょうせんからつ)とは叩き技法(たたきぎほう)とは貝高台(かいこうだい)とは
◇朝鮮唐津(ちょうせんからつ)とは、唐津焼の中での黒(飴釉)と白(斑釉)の上薬の掛け分けて焼成されたものをいい、本来は白黒のコントラストをデザイン的に意識したものですが、今日では合わさった所の絶妙な溶け具合・混ざり具合・流れ具合がもてはやされ主流となり見所となりました。 高温で焼くため窯変ものが多く多彩な表情がうかがえます。 本来、朝鮮唐津とは叩き造りで何の変哲も無い飴釉を掛けて焼いた物、朝鮮のような唐津物といっていましたがいつの間にか白黒の流れの良い物を呼ぶようになったようです。
◇叩き(たたき)とは古唐津特有の技法で、轆轤の天板上にまるい盤状の土板をのせて底板とし、この上に粘土の紐を輪にして、いくつもいくつも積み上げてゆきます。適当な高さに達したら、この円筒状の器壁を内コテと外板とで叩き締めて制作したものです。 すなわち内側に丸太を輪切りにした当て木をあてがい、その外面をラケット状の叩き板で叩き伸ばしてゆきます。轆轤を少しずつ回しながら、上下左右満遍なくリズムよく叩くのです。
◇貝高台(かいこうだい)とは、単体では高温で溶けることのない石灰石、その成分で出来た貝を器とハマや窯床との間に敷き宙に浮いた状態でお互いの焼き付きをなくす役割をします。焼成後は湿気で粉状になり簡単につぶすことが可能ですので後処理が簡単であることが、昔から窯道具としてよく使われていた所以でしょう。 単体で溶けない石灰石ですが貝殻の塩基成分とかみ合って土と溶け合い貝殻の跡がくっきりと残ります。 その溶けて残った跡を装飾の意味で貝高台と称しています。