呉須赤絵 ごすあかえ

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鶴田 純久の章 お話

赤絵呉須ともいいます。
染付地または白磁素地に赤緑を主調とした放胆な文様を付けたものです。
製作年代は明末から清初と推定され、中国南部の所産であります。
その窯については確説がないが、福建省潭州近傍の石礪の所産であるとする説が最も有力であります。
いずれも盛んに海外に輸出したもので、今日現品が中国に残っているものは少なく、かえって日本・南洋・欧米にその品の残っているものが多いようです。
古色のすぐれているものは茶人間に賞翫され、一器で数百万金を呼ぶというものがあります。
器は合子・鉢・皿・壺の類が多く、花瓶・香炉・水指・碗・盃の類は極めてまれであります。
皿も小皿は少なく、多くは22、3センチ以上43、4センチ位の大皿で、いわゆる平鉢であります。
鉢も22、3センチの大鉢が多いようです。
壺は少なく、花瓶は極めてまれであります。
合子は径2、3センチから7、8センチ位でありますが、小さいものは少ないようです。
茶道界で賞翫される呉須赤絵の器物は赤玉香合・玉取獅子鉢・魁手鉢・呉須菊竹鉢・尾長鳥鉢・魚手鉢・骸麟手鉢・青呉須竜手鉢などで、大皿はそれ程顧みられないようです。
『陶磁』第四巻第六号は呉須赤絵特集で、諸家の意見を集めています。
また『呉須赤絵図鑑』は図版約六十枚を収めています。

中国・明末清初の時代、中国南部の地方窯でつくられた赤絵のこと。赤・青・緑に、黒の線描きが加えられているのが特徴。茶人に好まれ、桃山時代から江戸時代初期に大量に輸入されました。

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