品目:黒唐津 碗形 ぐい呑
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◇寸法 長径:約7.9センチ × 高さ:約5.8センチ 重さ:約120グラム
◇砂気の多い土やや背が高い碗形のぐい呑で全面に漆黒の上薬が施されています。口縁周りはやや沓形のように変形し、手練特有の凹凸感や歪感などが器全体の柔ら身を醸し出しています。
◇やや砂気のある土は赤く火に焼け縮緬皺を引き出し黒薬の無造作な釉掛けと相俟って素朴な雰囲気が出ています。
◆◆◆予備説明◆◆◆
◇黒唐津(くろからつ)とは、他の分類に属さない暗くて黒っぽい釉膚の唐津をこう呼んでいます。木灰と鉄の含有量が多い岩石とを混ぜ合わせた釉薬をかけ焼成したもので、鉄分の含有量の量や、原料の成分により、黒、飴、柿色などに変化します。装飾的には拘らない甕や壺などの民具に多く使われているようです。単色の上薬ですが窯変などの変化したものが良しとされています。

水の浸透実験
土がどのように焼締まっているか(土の成分のガラス化)を目に見える実験をしてみました。10分程度の動画ですが、10分たっても水玉はなくなりませんでした。土の中に水は浸透せず、土自体がガラス化して焼締まっているということです