Jar with incised ornament. Excavated from Morowa Ceramic Kiln, Tōgō-machi, Aichi. 9th century. Height 11.1cm.
愛知県愛知郡東郷町大字諸輪古窯跡出土
9世紀
高さ11.1cm 口径10.7cm 胴径14.9cm 底径6.6cm
口縁部を水平に折り曲げた平縁の小形壺で、さほど数多く見られる器形ではありません。灰白色の良質の土を用い、轆轤水挽き成形で胴下半部は削りによって整形しています。焼き上がりはきわめてよく、肩にかかった灰釉は自然釉か人工釉か定かでありません。肩から胴下半部にかけ、六方向きに箟描きによる杉葉状の刻文が施されています。なにを表現しようとしたものかあきらかでありませんが、刻文のある古式の壺としては稀有の例にぞくします。9世紀後半代の作品と考えられます。