老僧 ろうそう

古井戸茶碗。大名物。鉢開きのぶっきらぼうな姿に、大井戸のごとき見所もなく、無造作な造りです。にもかかわらず、蒼然と古色を帯びた釉調はこのうえない玄妙さで、俗塵を脱した老僧の趣と観じたのでしょう。茶道を深くきわめた人にして

利休斗々屋 りきゅうととや

斗々屋茶碗。大名物。薄手のおとなしい造りで、淡茶色の素地に半透明の釉が淡柿色を呈し、白い釉むらやなだれが景色となっています。高台は土見で片薄、内はゆるい丸削り、竹の節高台となっています。見込は懐広く、目四つ。利休好みの静

南蛮芋頭水指 なんばんいもがしらみずさし

共蓋。南蛮は産地。茶入のいう南蛮とは、インドシナ・東インド・南洋諸島・フィリピン・華南地方を含む概称で、産地によりその作振りに相違はありますが、大体粗相な焼締め造りの民具であります。天文以来の茶入はその素朴な味わいを喜び

花摺 はなずり

真熊川茶碗。この茶碗は熊川茶碗の中でも極上手とされ、世に咸鏡道手と呼ばれます。口縁は端反りで、竹の節高台をもち、見込の鏡は大きいです。全体にかかった枇杷色の釉の中に紫色がかったしみがむらむらと現れて、興をそえます。『新千

馬蝗絆 ばこうはん

青磁茶碗。重文、大名物。伊藤東涯の証文によると、平重盛が宋の育王山に黄金を喜捨した返礼として贈られたと伝えています。のちに足利義政に伝わり疵ができてしまい、これをとり替えに中国へ送ったところ、二度とこんな美しい青磁はでき

御所丸黒刷毛茶碗 ごしょまるくろばけちゃわん

御所丸はまず形に特色があり、織部好みの沓形ですが、口縁から一段下がったところの凸帯の隆起が特に強いです。黒と白のだんだらに染め分けたという感じで、黒刷毛がくっきりと強く現われています。一部に梅鉢状の点々文があり、見込は白

金海割高台茶碗 きんかいわりこうだいちゃわん

大名物。素地や釉だちは熊川風で、胴以下には御所丸にみる亀甲箆が施されています。この茶碗の堂々たる威容は、一に裾張りの大きながっしりした割高台のためで、雄大さは割高台の中でも無類です。おそらく規模の壮大という点では大井戸を

南蛮焼 なんぱんやき

わが国で南蛮焼と呼ばれてきた粗磁器は南洋方面から渡来したための名称であるでしょう。製品は茶入・茶壷・水指・建水など。その窯所は明確でないようです。田内梅軒は南蛮島物はほとんど呂宋(フィリピン)と阿嬬港(マカオ)との製品で