草戸千軒 くさどせんげん

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

広島県福山市の芦田川の中洲で1961年(昭和三六)8月から1965年の間に三次にわたる発掘が行われました。
それにより芦田川の数次に及ぶ大洪水によって河底に埋もれてしまった中世期の草戸千軒町の集落が姿を現しましたが、そこから多くの陶磁器が発掘されて注目を浴びました。
中世期の、猿投の須恵器・長門甕器・姑耶山の須恵器のほか渥美半島・常滑・備前・瀬戸・亀山の各窯のもの、近世のやきものでは瀬戸・美濃・唐津・初期伊万里・信楽・備前と共に、かなりの量の高麗青磁各種、越州窯・竜泉窯・景徳鎮・建陽・吉安・同安・閥清・泉州・上虞・鄭・潮州・広州の南宋時代までの宋磁、元・明代の竜泉窯・景徳鎮・華南系の諸窯・磁州窯の各種のやきものが続々と現れています。
草戸千軒町は中世期に草戸山麓の常福寺の門前町として賑い、また芦田川の河口にも近く海運の港町にも連なって繁栄していたことを物語っています。

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