Large dish with paulownia and hexagon design, enamelled ware
Mouth diameter 31.0cm
高さ4.8cm 口径31.0cm 高台径20.4cm
色絵花卉文大皿とまったく同形の皿であり、製作年代もやはり元禄頃と推測されます。しかしあらわされた文様や上絵の赤の色は、いわゆる柿右衛門様式のものではなく、亀甲文に桐を配した図であり、赤の色は濃く彩られています。意匠全体としては元禄以後流行した古伊万里型物に近い趣がうかがわれるが、やはり染織の図案をモチーフとしたものでしょう。外側の文様も色絵花卉文大皿と同じく桜川文をめぐらし、高台内の染付の二重円内に、丁子花文を窯印風にあらわしていますのも同様であります。類例は二、三残っていますが、これはかつて有賀長文氏が所蔵したもので、昭和八年に重要美術品に認定されています。高台内に小さい目跡が八つ残っています。
