Bizen Tea caddy of katatsuki (angular shoulder) shape with ‘fire marks’. known as ‘Toun’
高さ7.1cm 口径3.4cm 胴径8.0cm 底径4.0cm
『津田宗及茶湯日記』によると、永禄九年十二月二日に紹鴎の息子武野新五郎が備前物の肩衝を用いたことが記されていますが、やはり室町時代後期から唐物を忠実に倣った姿の茶入が焼かれていたことがうかがわれる。この茶入は永禄年間の作とは思えないが、やはり唐物肩衝茶入を忠実に倣った茶入で、胴から上は窯変に焼き上がり、胡麻釉が降りかかっていますが、胴下半部は緋襷に焼き上がった珍しい茶入でしょう。大振りのどっしりとした姿は古格を示しています。底は板起しで、胴に細く胴紐をめぐらしています。窯印が底に浅く箆彫りされています。