染付 吹墨 柴垣家屋文 皿
高さ3.6cm 口径19.8cm高台径8.6cm
染付 吹墨 家屋文 皿
口径21.0cm 高台径8.3cm
第61図は、口部を僅かに端反りにした器形であり、染付 吹墨 柴垣家屋文 皿は、まるく素直に立ち上がらせた皿である。これらも吹墨手を代表する中皿で、染付 吹墨 家屋文 皿は柴垣をめぐらした家屋に稲掛けの図を配した田園風景で、あるいは吹墨で雪をあらわそうとしたものかもしれない。第062図は家屋を白抜きに、吹墨のなかに雑木を点描させ、天空に小さく太陽をあらわし、裾には飛雁があらわされているが、まことに雅味の深い意匠である。このような意匠は天啓の染付にも見なかったもので、天啓風から脱却した和様化された意匠の一つといえるように思われる。