わが国で磁器用原料を砥石に発見した例は極めて多いようです。
三川内磁器に初めて天草砥石を利用し、後年天草石はわが国磁器原料の随一となり広く各地の陶業地で用いられました。
京都で天草石を磁料として用いたのは木米が最初で、大阪の砥石問屋で天草石を発見したといわれています。
伊予国砥部(愛媛県伊予郡砥部町)では早くから磁器に着手し、また摂津国三田(兵庫県三田市)で青磁釉を工夫しましたが、これらはいずれも砥石と関係しており、これと同様の実例も多いようです。
(『日本近世窯業史』『陶磁文明の本質』)
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