品目:絵唐津 木賊紋筒ぐい呑 鶴田 純久作
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◇寸法 長径:約22.1センチ × 高さ:約21.2センチ 重さ:約144グラム
◇このぐい呑は、やや大きめの立ぐいです。正面には大きめの木賊模様、後部には小さめの木賊模様を描きしっとりとした艶のある透明の釉薬が施されています。正面脇には炎が当たった黒ずみと鉄絵の変化が景色を一艘醸し出しています。それが一番の見所でしょう。
◇やや砂気のある土で高台脇は赤く焼け、畳付の貝高台の跡とかみ合って唐津らしい土味になっています。
—–予備説明—–
◇絵唐津(えからつ)とは、鉄絵のある唐津はすべて絵唐津と呼ばれます。唐津の窯で最も普遍的に上釉として用いられたのは、土灰釉か長石釉ですが、この釉下の地膚に絵を描けば絵唐津になります。胎土の上に、草花文様や橋上人物図など瀟洒(しょうしゃ)な絵を鉄の絵の具で描き、その上に上釉を施したものです。絵柄についても簡素な李朝風の絵柄から織部好みとされるデザイン性に富んだ絵柄まで幅広くあります。
◇貝高台(かいこうだい)とは、単体では高温で溶けることのない石灰石、その成分で出来た貝を器とハマや窯床との間に敷き宙に浮いた状態でお互いの焼き付きをなくす役割をします。焼成後は湿気で粉状になり簡単につぶすことが可能ですので後処理が簡単であることが、昔から窯道具としてよく使われていた所以でしょう。単体で溶けない石灰石ですが貝殻の塩基成分とかみ合って土と溶け合い貝殻の跡がくっきりと残ります。その溶けて残った跡を装飾の意味で貝高台と称しています。
片口の水切り
古唐津古窯跡地でほぼ共通しています。大きさや焼方は色々有るけれども片口の作り方は同じようです。水切りは抜群に機能しています。現在は装飾のため片口が造られていますが、元々用をなすために造られた片口で四百年前はそれが当たり