Jar with landscape design, enamelled ware
Height 26.4cm
高さ26.4cm 口径11.0cm 底径11.2cm
卵形の上下に口部と底をつけたような独特の器形の壺であります。このような器形の壺が三点現存しています。形から胴にかけて、あたかも垂幕のように不規則に緑釉をかけ、そこに丸文と大小の花文様を散らし、丸文内には四方襷、七宝文などを赤であらわし、黄彩で枠どりした花文様の内には紫で菊花文を埋めています。胴には家屋や塔などを配した山水文様を連続的に描いていますが、白壁の家屋の表現は古九谷様式の色絵特有のものであります。明時代末期の楼閣山水図によったものでしょうが、和様化されて筆致は狩野派風であります。頸部と底部には紺青釉と緑釉を帯状にめぐらして、締りをつけています。
高台畳付はやや分厚く、高台内を浅く削り込んでいます。口部の破損していますのが惜しまれる。
