赤茶碗 銘若山 道入

赤茶碗 銘若山 道入
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

Dōnyü: tea bowl, known as “Wakayama”, Red Raku
Mouth diameter 10.8-11.3cm Nomura Art Museum
高さ8.0cm 口径10.8~11.3cm 高台径5.2cm
野村美術館
 ノンコウ七種” として著名な茶碗で、図53 54と同様に高台内には小印が捺され、一般に小印は初期の作品に用いられているといわれています。確かに道入特有の手ぐせがあまり強く見られない茶碗で、全体に作振りおとなしく、胴はわずかに締り、内に抱えた口部はゆるやかな起伏をなしています。高台の畳付は広く、角に面を取り、高台内を小さく鋭く削り込んでいます。高台付近は三角の土見せで、ねっとりとした赤土が見られますが、他にはやわらかな砂釉がかかっています。和歌山の菅沼家伝来であった所から如心斎が「若山」 の銘をつけています。

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