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鶴田 純久の章 お話

名物。漢作茶入。茶入の頸が細く立ち、胴は太く膨れて餓鬼の腹を思わせるからこの銘がある。箱の蓋裏書付に「銘、餓鬼腹茶入壱個。尊氏公御所持の銘器なり。当山へ納む」とある。すなわち足利尊氏の所持であったのをのちに本国寺に寄進したもので、同寺は一五三六年(天文五)の法乱に火厄に遭い、この茶入も火を受けてようやく形だけを留めるにすぎない。(『大正名器鑑』)

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