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鶴田 純久の章 お話

土主缸。朝鮮で銭穀を納め崇拝する壺のこと。
鮮の祭礼器の大部分は国教である儒教にのっとったものだが、中に沙器馬・乳瓶と共に土俗的なものとして土主缸がある。チントンハンガリ、チントゥンハンガリとも称し、巫女が銭穀を盛りれに藁苞をかぶせて神体として崇拝するものである。大きさは二、三リットルから一〇リットル入れることができ、田舎の家ではこれを米櫃の上に安置し中にはおおむね栗や大豆を納めてある。家庭における祭主は年長の主婦である。この器が必ず瓦器である点から考えても、このような風習はたぶん朝鮮民族に伝わる最も古い風俗と思われる。(『朝鮮陶磁名考』)

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