瀬戸 肩衝茶入 銘虫喰藤四郎

瀬戸 肩衝茶入 銘虫喰藤四郎
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鶴田 純久の章 お話
瀬戸 肩衝茶入 銘虫喰藤四郎
瀬戸 肩衝茶入 銘虫喰藤四郎

Seto ware: tea caddy of katatsuki form, known as “Mushikui Toshiro”. 15th century. Height 8.0cm. Tokugawa Reimeikai Foundation.
名物
15世紀
高さ8.0cm 口径3.2cm 胴径6.2cm 底径3.0cm
徳川黎明会
 肩衝は大海とともに瀬戸茶入の双璧をなすもので、和物茶入として数々の名品をつくっています。しかし、その多くは15世紀後半以降のことであり、大海とともに茶入としてはやや後出的といえましょう。
 この肩衝茶入は尾州徳川家伝来のもので、箱書に 「むしくい藤四郎名物茶入 昔さかいに有之候」 とあり、箱裏に 「寛文十三年七月ニ来ル」 と記しています。それ以前の由来については詳らかでありません。
 口頭部がやや高く、肩の屈折がやや丸味を帯びているのは15世紀後半代の時代相を示すものです。袖は鹿の子斑状に塗り分け、黒と茶の対比によってすばらしい装飾効果をあげています。

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