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鶴田 純久の章 お話

Kaga ware: large jar. Excavated at Makiguchi-cho, Komatsu-shi, Ishikawa. 14th century. Height 69.0cm.
Komatsu Municipal Museum.
石川県小松市牧口町出土
14世紀
高さ69.0cm 口径48.0cm 胴径75.0cm 底径17.5cm
小松市立博物館
 現在知られる加賀窯産大甕の唯一の完形品です。口縁端部をN字状に折り返し、幅広い縁帯をつくっていて、器形的にみる限り、越前よりはずっと常滑に近似しています。やはり越前陶よりは耐火度が低いためでしょう。口縁の強度を求めた結果と考えられます。粒子の細かい灰白色の器肌をしており、焼成温度はさほど高くありません。全体が七段の輪積み成形であり、器面は刷毛を縦に用いて調整していあります。肩に約20cmの間隔で長方形の押印がめぐっています。口縁部のつくりや肩の張りからみてその製作年代を鎌倉時代後期におくことができましょう。

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