Bizen Leaf-tea jar with four handles
高さ35.0cm 口径12.7cm 底径15.5cm
この壺は全体やや厚手に形成されてはいますが、甑を高くした口部は明らかに呂宋茶壺を倣ったものと思われます。撫でた肩の四方に耳をつけていますが、三つは欠損しています。底に「卯月吉日 天文二歳 主彦左右門」の彫銘 があるが、この種の備前茶壺が天文年間初期にすでに焼かれていたことをうかがわせる貴重な資料でしょう。おそらく備前の年紀銘 のある作品のなかでも初期のもののように思われ、しかも広い意味では茶陶として焼かれたものともいえます。口部から裾にずっぼりと灰が降りかかり、裾は赤く焼き締まっています。