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鶴田 純久の章 お話
染付 山水文 大鉢
染付 山水文 大鉢

高さ13.1~15.2cm 口径47.9cm 底径12.3cm
日本民芸館
 縁を鐸状にした大鉢で、初期伊万里染付中最も見事な大作である。一気に轆轤ぴきしているが、欠点の多い有田の磁土でこれほどの大作を焼造したことは大いに注目すべきところであろう。見込に描かれた山水画には、単に素朴さというよりも、抽象化された絵画性がうかがわれる。どのような陶画工が、いかなる示唆を得てこのような絵付をしたのか、まことに興味深い。縁文様は三方に菊花文をあらわし、地には無造作に点斑文をうっているが、この種の大鉢のほとんどは黒牟田山辺田窯で焼かれたものである。口径に比して高台は極めて小さく、約四分の一の大きさであり、裏面は無文である。

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