染付 唐子虎文 分銅形 鉢

染付 唐子虎文 分銅形 鉢
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鶴田 純久の章 お話
染付 唐子虎文 分銅形 鉢
染付 唐子虎文 分銅形 鉢

高さ6.5cm 口径22.3×28.0cm 底径9.8×17.4cm
084染付 山水文 分銅形 鉢
高さ6.7cm 口径15.8×29.6cm 底径8.0×15.5cm
 両者とも縁紅にした分銅形のやや深い平鉢である。いずれも染付の描写はまことに優美なもので、やはり延宝から元禄頃、有田の染付技術が最高潮に達した時期の作品と思われる。鍋島の染付などと似た趣があり、柿右衛門様式の染付とも共通したものがある。
 第83図は高台内に角福銘をあらわし、縁に折枝風の唐草文を配している。また、高台外側には雷文繋をめぐらしている。
 第84図も高台内に角福銘をあらわし、高台側面には花を中央においた唐草風の縁文様を四方にめぐらしているが、その描写は古九谷大皿の裏面などに見られるものと共通している。これらは、一部の数寄者の間で藍九谷と呼ばれていたものであるが、九谷で焼かれたものではなく、有田の製である。

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