Dish on three legs with white heron design、blue and white
高さ8.5cm 口径28.0cm 高台径17.5cm 三脚
蓮葉を配した薄い瑠璃地に、白鷺三羽をくっきりと白くあらわしています。鍋島の染付の大皿では最も傑出した作品でしょう。大川内窯の染付技術の粋をうかがわせるもので、白鷺と蓮葉を線描きしたのち、余白の地と蓮葉に薄い呉須(染付に用いるコバルト顔料の日本における俗称)溶液を数回にわたって筆でだみ塗りしたものですが、まったく筆触を感じさせずにむらなく塗っています。これほどの技巧が可能であるのは、藩窯によほどの名工が集められていたことを如実に物語るものです。蓮葉を裾に配した図柄の着想も面白く、その図柄を十分に表現しきった非凡な技は大いに称讃さるべきでしょう。蛇の目風の低く幅広い高台外周の三方に獣面の脚をつけていますが、露胎の高台に針積みの小さな目跡が外に二十個、内に十六個めぐらされています。脚部は濃い瑠璃の染付、外側の三方には木蓮の折枝文を三方にあらわしていますが、染付の色は濃く筆行きも力強いです。