単に茶葉末ともいいます。
わが国のいわゆる蕎麦手のうちの一つ。
黄色の釉面に黒緑二色を交えたもので、その斑点は鉄珪酸塩の結晶であります。
中国清朝の雍正年間(1723-35)に秀抜なものを出しました。
茶葉末の起原は古く明代の成化年間(1465-87)にあるようであります。
純正の茶末色と不純の茶末色との二種があるようで、不純のものは黄色に偏したり緑に偏しています。
純正なものはあたかも茶葉の粉末を釉中に調合したようであります。
その色は古雅で幽穆清賞に供するに足ります。
(『匋雅』『飲流斎説甕』『支那陶磁源流図考』)