Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

Figure of a woman, enamelled ware
Height 28.8cm
高さ28.8cm 左右 13.4cm
 いわゆる寛文美人を形どった立像の人形のなかでは、もっとも艶やかなものであります。髱の大きな御所髷を結い、顔の表情もこの種の人形としては品よくつくられています。網目文様の瀟洒な小袖の上に、大まかな桃果の文様を全体に描いた打掛をまとわせていますが、このような大まかな意匠こそ寛文頃の流行を示すものであります。髷、裄の短い衣装など典型的な寛文様式だが、製作年代はそこまで古いものではなく、やはり延宝から元禄頃でしょう。白い素地が上質なので赤、黄、青、緑などの上絵具も美しく発色しています。江戸時代には、この種の人形は一般に伊万里の柿右衛門人形と称されていましたようであります。

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