志野 茶碗 銘 卯花墻 001

志野 茶碗 銘 卯花墻 001志野 茶碗 銘 卯花墻 001Σ
Shino tea bowl. known as ‘Unohanagaki’
Diameter 11.8cm Registered as National Treasure
高さ8.9~9.5cm 口径10.3~ll.8cm 高台径6.0cm
桃山時代 国宝
 志野茶碗中第一の名作といわれている。轆轤ぴきながら手捏ね風に成形した姿のたとえようのないうまみ、その味わいの深さは数寄者の等しく認めるところである。全体の厚み、手取りの重さ、これまた茶碗の大きさに比例してまさに頃合いである。胴をほぽ三角に歪めているので、見る面によってかなり異なった趣があり、一面だけでは茶碗のすべてを知ることはできない。山路状のなだらかな口造、深く広い見込。やや低い高台は内部を木箆で力強く削り取っている。高台の作りのうまさは、数多く手にした日本の茶碗の中でも抜群のものであり、高台脇に浅い段をつけた作為も他に見ない。胴に描かれたのどかな四つ目垣風の絵は釉下からやや薄くあらわれている。高台回りに見る百草土はほどよく焼き締まって味わい深く、高台内の置跡がほのぼのと赤くこげている。白い釉膚はほのかに赤味をおぴ、口縁の自然の火色はことに鮮かである。腰に三か所指跡が残り、見込にもなにか入子で焼いたのか置跡がある。また、高台の中心に偶然に巣穴があらわれている。大萱の牟田洞で焼かれたものとされている。
 「卯花墻」の銘は片桐石州と伝えられ、蓋裏に貼紙された「やまさとのうのは那がきのなかつみちゆきふみわけしここ地こそすれ」歌意によったものである。
 もと江戸の豪商冬木家に伝わり、明治の初め大阪の山田喜之助に譲られ、明治二十三年室町三井家の蔵となった。昭和三十四年、国宝に指定されている。

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About the author : Yoshihisa Tsuruta

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