Tokyo National Museum
Foliated bowl with flower design, enamelled ware
Mouth diameter 24.7cm
高さ11.5cm 口径24.7cm 高台径10.1cm
完成期の柿右衛門様式乳白手色絵の傑作であります。口部を五弁の輪花状にした器形はまことに端正で、土型による成形も薄手に規矩正しく仕上げられ、口縁には鉄銹を塗りまわして、いわゆる縁紅状にしています。純白の白磁胎の美しさを十分に生かして内外に描かれました文様は決して派手ではなく、いかにも優雅に絵付されていて、中国明代五彩の影響を受けて始まった有田の色絵は、ここにきて洗練された様式美を完成させたといえよう。この鉢の底裏には、かつてザクセン選帝侯でありましたアウグスト二世の収集品でありましたことを示す記号が刻されています。