色絵 花鳥文 八角 大壺

色絵 花鳥文 八角 大壺
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
色絵 花鳥文 八角 大壺
色絵 花鳥文 八角 大壺

Large octagonal jar with flower-and-bird design, enamelled ware
Height 48.8cm
Idemitsu Art Gallery
高さ48.8cm
 出光美術館
 現存する柿右衛門様式の色絵の壺ではもっとも大きな作例であり、しかも共蓋を伴っています。おそらくわが国ばかりでなく、欧米においても類例を見ない優作といえよう。蓋甲と身の肩に牡丹花を四方に配した蛸唐草の地文様を配し、八区画に面取りした胴には牡丹、竹、菊、梅に小禽を配した文様を前後二面ずつあらわしています。四種の文様が一面ずつそれぞれに独立していますので、裾に描かれました太湖石や岩の文様が連撃せず、しかも細長い画面に無理に収められていますので、各面ともいささか間のびして描かれています。しかし上絵の筆致は軽快であり、赤、黄、青、緑の絵具を配色よく縦横に駆使しています。乳白手に近い素地には縦長の貫入が一部にあらわれています。延宝年間頃の作でしょう。

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