油滴天目茶碗 ゆてきてんもくちゃわん

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鶴田 純久の章 お話

『君台観左右帳記』の天目の部では、油滴は曜変に次いで位の高いもの、値も曜変に次ぐものとされる。
水上に落ちた油の被膜がきらきらと輝くようにみえるところから付けられた名であろう。
この天目茶碗は、釉調の格別に美麗なもので、内外ともにかけられた天目釉は禾本科植物の穂のように細かくなだれ、その間に油滴がぽつぽつとみえている。
高台近くまで流下した、いわゆる釉溜りの妙も、見所である。
【付属物】内箱-桐白木、書付道正庵味杏堂筆 外箱-黒塗 天目台-青貝市松文様、裏唐草文様
【伝来】道正庵I藤田徳治郎
【寸法】高さ7.0~7.3 口径21.2 高台径3.6 同高さ0.6 重さ293

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