正木焼 まさきやき

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鶴田 純久の章 お話
正木焼 まさきやき
正木焼 まさきやき

尾張藩の臣正木宗三郎(一説に惣三郎、晩年宗兵衛)父子がつくったもの。宗三郎は寛政年間(1789~1801)の人で、製陶を好み勤仕の余暇に器物をつくり瀬戸窯および御深井窯で焼かせた。その器が今に初代正木として賞される。所掲のような正木の横印または文様風の款がある。
その星崎とあるものは同国愛知郡星崎(名古屋市南区星崎町)の土でつくったものである。二代目正木半次郎は嘉永年中(1848~54)の人、尾張家小納戸役に進み名を伊織と改めた。父と同じく製陶を好み細密な香合あるいは置物類をつくり、非常に巧妙であった。器は多くない。正木の竪印を捺す。その子南湖も陶器をつくったが到底父には及ばなかった。(『観古図説』『陶器類集』『をはりの花』『名古屋市史』『日本陶瓷史』)

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