Kenzan: tea bowl with plum tree design, enamelled wareMouth diameter 10.2cm
高さ7.5cm 口径10.2cm 高台径5.3cm
乾山作と伝えられる色絵槍梅文茶碗は三碗伝世していますが、この茶碗は図125の作と似かよっています。紅白の梅が咲きにおう梅林のさまがそのまま茶碗の胴に描かれ、それは乾山の得意とした絵文様です。幹と白い花は釉の下に鉄絵具と白泥であらわし、細かい貫入のある釉を高台を残してずっぽりとかけ、紅い花と槍のようにのびた新芽を上絵付であらわし、また白い花の上に黄色で蕊を描いています。高台は土見せで、高台左脇に 「乾山」 の銘が書されています。白化粧下地の上に直接描いた銹絵物と違って、上絵であるために筆勢は弱まっていますが、いかにも春らしい暖かみを感じさせる絵です。