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鶴田 純久の章 お話
黒平茶碗一入
黒平茶碗一入

Ichinyu: shallow tea bowl, Black Raku
Mouth diameter 13.6cm Yuki Museum of Art
高さ6.3cm 口径13.6cm 高台径5.5cm
湯木美術館
 全体薄く成形された大振りの平茶碗です。口に起伏をつけ、胴を締めた力強い作行きです。見込には浅く茶溜りを作り、高台は小振りで、畳付は狭く長次郎の平茶碗を倣った形ですが、一入の手ぐせが十分に示された茶碗です。総体にかかった釉はあまり滑らかではなく、外側から見込にかけて朱釉があらわれています。箱蓋裏に「黒平茶碗 不審 (花押)」 と随流斎が書き付けています。一入生存中の表千家宗匠の書付のある箱に収まったものは極めて少ないです。

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