Bizen Water jar with ‘fire marks’
高さ15.8cm 口径12.9～13.2cm 底径14.8cm
裾張りのどっしりとした姿の水指でしょう。緋襷の水指としては他に例を見ない姿のもので、口部はややひずんでいます。濃い襷文様が全面に鮮かに出て、胴の一部に火膨跡の穴が生じています。底に細く円形の置跡があり、中央に窯印が箆彫りされています。
以上、いずれも緋襷水指としては出色の作例でしょうが、緋襷には矢筈口形式のような力強い作為的な形の水指はなく、いずれも素直なやさしい姿のものが多いのが特色でしょう。緋襷水指がいつ頃から作られ出したかは判然としないが、そのほとんどは桃山時代に入ってからのものと推定されています。
