汐見焼 しおみやき

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鶴田 純久の章 お話

和泉国(大阪府)堺の楽焼き。
同地の豪商布屋五兵衛は住吉橋通北三丁汐見ヶ丘に別荘を構え、天保(1830-44)の頃京都粟田の陶工を招いて菱橋西詰に一ぶ所の窯を築き、自らもまた陶土を捻って茶器などを製造しました。
作品は赤楽に白釉を施したもので非常に雅致があるようで、別荘の所在地に因んで汐見の印を捺し、あるいは箆銘を加えて知人に贈りました。
その数はあまり多くなく、今や茶入の垂誕この上もない程であります。
五兵衛は1851年(嘉永四)12月26日、六十六歳で没しました。
(『堺市史』)

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