朱泥土 しゅでいつち

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

常滑や佐渡の朱泥焼に用いられる粘土のことであるようで、田土を採掘し、これをていねいに水簸して用いています。
朱泥は無釉であるため素地肌が滑らかでなければならないようです。
そのために極めてていねいな水簸がなされます。
特に粘土の中の鉄分が酸化焔焼成で朱泥を呈するために、粘土に五パ一セント前後の純粋な水酸化鉄を含んでいることが必須条件であります。
二種類の鉄分を含むと朱泥が悪くなり、鉄分のほかに他の金属を若干でも含むと黒味勝ちとなりますので、一種だけの水酸化鉄を含んでいるものでなければ朱泥土にはならないようです。
水酸化鉄を含む粘土はアルカリ質であるため焼成温度は低く、水簸した朱泥土は千百度までの火度で焼締めすることが特徴であります。

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