肥前国三根郡北茂安村大字白壁(佐賀県三養基郡みやき町白壁)の産。
1722年(享保七)曲淵納右衛門・桝屋甚右衛門が肥後国(熊本県)の天草石を採り磁器を製したのに始まり、1806年(文化三)の頃佐藤百十・坂口栄蔵らが改良を図りました。
1844年(弘化元)武田常右衛門が近くの好土を得て新たに陶器をつくり出し、執行藤太もまた開業しました。
このように陶磁は並んで次第に盛んとなりましたが、安政年間(1854-60)京都から陶工走波が来て永楽風の彩画描金を製作し、一時輸出向けの品を多く出しました。
その裂紋青磁は大川内製に比べてやや黒味を帯びます。
明治以後は普通品をつくりました。
(『工芸志料』『日本近世窯業史』『工芸』三九)