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鶴田 純久の章 お話

媒熔材の一種で、素地・釉あるいは上絵具などに混合して、それらの熔融度を比較的低減させるために使用する一種の無色ガラスの細末であります。
媒熔材はその数が非常に多いようです。
中でも水に不溶性の諸原料類は、天然のままなのと人工を加えたのとに関係なく、そのまま水と混和して使用できますが、可溶性原料類は決してそのまま混和して使用できないようです。
それゆえこのようなものは必ず珪酸その他の原料と共に加熱熔融して不溶性の物体すなわち白玉に変化させ、その後に混和しなければならないようです。
現在最も普通に使用される原料中、必ず白玉に変化させた後に使用しなければならないものは、翻砂・碩酸およびカリ並びにソーダの塩類であります。
白玉を製造するには、これらの原料を適当に調合した混合物をつくり、これを灼熱した粘土製の増蝸内に入れてよく熱し、熔融した後冷水中に投じて急冷し、これを細末にして製します。
白玉の製造に要する窯には数種があります。
わが国において普通に調合される原料は鉛・珪石・硝石の三種であります。
その割合比はそれぞれ目的によって異なります。
翻砂・頭酸を含有するものは粘力が乏しく、そうでないものは粘力があります。

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