窯内の火焔の通過するありさまによって命名されました。
最初窯の周辺下部から進入した火焔は周壁に沿って上昇し、再び窯底に向かって下降し、窯の下部に設けられた煙道を通じて直接に煙突に至ったり、あるいはその底内および壁内に設けられた煙道を通過して他室に至りその室内を熱するなど、その構造は一様でないようです。
要するにこの方式の陶磁器用窯は、窯内の温度を他の方式の窯に比べて比較的平均にできるという効果がありますので、昇煙窯よりはるかに多額な建設費を要するにもかかわらず、現在各国の陶磁器窯業界に広く採用されています。
わが国において古来使用している丸窯および古窯なども、その火焔の通過するありさまからすればまさに一種の倒焔式窯であります。