万宝全書 ばんぽうぜんしょ

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鶴田 純久の章 お話

書名。全十三巻、菊木嘉保編著。
1718年(享保三)6月刊行。
巻一・二・三に本朝画印伝三百七十八人および雑伝六十四人、巻四に唐絵画印伝百七十八人、巻五に和漢墨跡印尽八十八人、本朝古筆諸流目録二十八家、古来流行御手鑑目録七百五十一、巻六・七は和漢名物茶入目録百九十一、巻八は和漢諸道具見知抄三十八品、巻九は和漢古今宝銭図三百三十余品、巻十・十一・十二は古今銘尽合類大全、巻十三は彫り物目利彩金抄。
巻七の奥書に「元禄七甲戌年孟春吉辰、浪華所生絹于氏某輯録」とありますが、その内容はほとんど1672年(寛文こI)刊行の『茶器弁玉集』より採録・踏襲したものであります。
また巻八も奥書によりますと、同年同じく綱子氏の全本を底本として上刻したもので、この巻はやきものをはじめ茶道具全般にわたり、その説は非常に価値あるものとされています。
本書の享保版は徳川家康・秀忠・家光の筆跡を載せたということで幕府から絶版を命ぜられました。
のち1755年(宝暦五)に至って家康らの筆跡を削り取って発行され、さらに1770年(明和七)に改刻したものが今日流布しています。

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