美人祭 びじんさい

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

銅の還元焼成による淡紅色の釉色。
美人舞ともいいます。
『匋雅』に「雍正窯の美人祭は乃ち祭紅の淡くして艶なるもの、美人舞はその俗称なり」また「宣紅の紋ありて款なきものを宝石釉といひ、紋なくして款あるものを美人祭といふ」とあるようで、また「近人指同して美人舞といふものは、三種に約分するを得べし、一は所謂郎窯なる宝石釉の粉紅のもの、二は凱豆紅の鮮艶なるもの、三は咽脂水の浅淡なるもの、その実は非なり、当時粉紅を呼びて娃娃瞼といふ、支那にてこれを牡丹蜀薬に比す、西人のいはゆる桃花片海裳紅なり、娃娃瞼一変して美人瞼となり、再変して美人祭となる云云」「美人祭は項子京のいはゆる積紅にしてその浅淡美麗なるもののみ」とあります。
『飲流斎説甕』には「美人祭は祭紅の淡粉色のものなり、西人又呼びて桃花色といふ、この種を市人多くその名を解せずしてあるひは呼びて淡斑紅となしあるひは淡祭紅となす、美人祭の名称の嬌艶なるに若かず、外に娃娃瞼、楊妃色、桃花片、桃花浪の諸名あれどこれらはみなこの種に属しただその色の一深一浅によりて種種の異名を樹つるのみ、一言以て之を蔽へばこの種は祭紅の淡粉色にして緑斑を発せさるものなり」といいます。
※とうかこう

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