名物。朝鮮茶碗、錐五器。磐瀬山は竜田川の東傍にあって万葉の頃からすでに歌枕となっていた名所で、この茶碗の淡紅色と青釉なだれを竜田川に相対する磐瀬山の薄紅色になぞらえて小堀遠州が錺としたといわれます。遠州旧蔵、その後和田晋兵衛、高橋笥庵、熊沢一衛と転伝しました。(『大正名器鑑』)