名物。国焼茶入、薩摩焼。釉色に変化が多く寂味に富んだ古薩摩焼の文琳茶入であります。箱に寸松庵と認めてあるようで、これは大徳寺第百九十五世翠巌和尚の晩年に住した紫野の寸松庵であるらしく、この茶入も一時は同庵の什物であったのであるでしょう。