Large bowl with design of fishing nets and lotus petals, enamelled ware
Mouth diameter 47.2cm
高さ10.5cm 口径47.2cm 高台径17.7cm
色絵泊船文大鉢と似た磁胎の大鉢で、腰をまるく、端反りぎみに立ち上がらせたやや深い大平鉢であります。この端反りと似た器形の大皿の陶片が古九谷の古窯跡から出土していますが、それには縁に染付の線はめぐらされていない。見込中央、黄と紫で枠どりをした八稜の窓内に船二艘と干網、船などの図をあらわし、そのまわりを上に緑釉をかけた黒斜線文でとりまいて波に見立て、さらに四方窓抜きにした帯状文をまわりにめぐらし、内に七宝文など三種の文様を赤絵具で線描きしています。内側縁文様は八弁の複式蓮弁文をあらわし、各弁に内に紋章などをあらわした丸文を配しています。赤、紫、黄の上絵具は図1とまったく同じ色調であり、構図から推しても同時期に上絵付されたものと考えられます。しかも両者とも、黄色の上絵具がかせて焼き上がっています。裏面には裾まわりに二条の線を染付でめぐらし、二方に左右に蔓をのばした木の葉文をのびやかにあらわしていますが、木の葉は緑、蔓は赤で上絵付されています。