中興名物。真中古茶入、藤四郎作。銘は小堀遠州の撰で、「花の春紅葉の秋にあらぬまもただには見えぬ木のもとぞこれ」の歌による。土味は粗く非常に島物に似ている。もと朽木和泉守則綱所持、松平乗邑、堀田相模守を経て水戸家に伝わり、1918年(大正七)住友家に入った。(『名物記』『古今名物類聚』『大正名器鑑』)