高さ8.6cm 口径11.8~13.1cm 高台径6.1cm
田中丸コレクション
三島風の白黒象嵌文のある作品を三島唐津と呼び、 内田小峠、 大草野、百間窯などから陶片が出土していて、この茶碗は大草野、 あるいは小峠の作ではないかと推測されています。 外側には暦風の文様と枡形の文様を二段に交互に、腰に花文様をめぐらし、内部にも細かく白象嵌文を三段にあらわしています。 伝世の三島唐津茶碗のなかでは作行きの優れたもので、器形も力強いです。
三島唐津茶碗 銘 蓬莱
十七世紀前期 大草野窯
高8.7 径13.0
田中丸コレクション蔵
胎土は鉄分の多い土。立ちあがった形で、口縁部を二方より押して沓形に変形させています。粘土素焼製または木製の印を用い、暦手文、雷文、花文を陰刻し、白土を塗り込んで表面を削り、文様を出しています。いわゆる白土象嵌です。長石釉が高台内までかけられています。李朝暦手茶碗を和風化した茶碗です。
