Oribe Candle stand in shape of European figure
高さ22.9cm 左右9.6cm 梅沢記念館
ポルトガル人、すなわち桃山の人々のいうところの南蛮人に取材した燭台であります。織部焼には、いわゆるクルス文や南蛮文様など外来文物がいち早く取り入れられ、意匠化されたものが多い。これらの燭台は最も顕著な例で、異様な風俗をとらえて燭台とした発想がまことにおもしろい。軽杉をはいた男子の人物像で、袴に草花の文様を絵付し、燭台の器部から人物の腰にかけてずうぼりと緑釉をかけ、それが五筋ほど裾まで流れています。上衣の前後に梅鉢文が五つ輸花であらわされています。現存する南蛮人燭台のなかでは最も優れています。