二重切竹花入。
利休作。
大名物、千家名物。
利休が天正十八年、秀吉の小田原攻めに従軍した折、韮山竹で三種の竹花入をつくったうちの一つ。
「夜長」の花入は花窓を二つあけた二重切です。
伝説によると陣中の夜営で兵が竹を枕に眠る姿に興を覚えての作といわれ、また一説には「節」「よ」と呼ぶところから、節の間の長いとの竹を「よなが」と呼んだとも伝えられています。
花は下の窓に挿しますが、ときとして客に所望して上の窓にも活けることがあります。
【付属物】 内箱―書付江岑宗左筆 外箱―書付悴啄斎宗左筆 写し 藤村庸軒作 写し箱書付疋田木仙筆添幅随流斎宗佐筆
【寸法】 高さ：45.4 口径：10.3
【所蔵】藤田美術館
