Chōnyü: tea bowl with sacred gem design, known as “Fukurokuju” Black Raku
Mouth diameter 9.6cm
高さ10.3cm 口径9.6cm 高台径4.7cm
起伏のある口部をわずかに抱え込ませ、胴を締めて腰を張らせた作振りのよくまとまった筒茶碗です。高台は畳付を平らにし、高台内の削込みが小さいために、幅の広い高台になり、見込には茶溜りがくっきりと削り出されています。外側に大小の宝珠文を彫りし、金彩を加えていますが、如心斎が玉の絵を好んだため、玉の絵は長入より始まった文様といわれています。総体にかけられている黒釉は、よく溶けて膚状に焼き上がっています。蓋表に「玉の絵黒筒茶碗楽「吉左衛門」 と長入が書し、蓋裏に如心斎が 「福禄寿ト号左花押)」と書しています。この箱書付により、如心斎存命中、すなわち吉左衛門を襲名してより三十八歳までの作と思われます。
