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鶴田 純久の章 お話
渦釜
渦釜

初代宮崎寒雉作。
四方形の筒釜で、肩のところに一個、胴に二個の渦文を鋳出している。
鐶付は尼面で、口造りは輪口とし、唐金掬蓋を載せている。
肩の渦文が大きく、蓋にかかるところから、蓋にも渦文の一部を現わしているところが気がきいている。
釜肌は荒肌であるが荒々しくはなく、小形で形姿も小ぢんまりとしている。
全体に瀟洒な感じをもっており、寒雉の作風がよく現われている。
渦文は仙叟の好みであり、この釜も仙叟好みといえるであろう。
初代宮崎寒雉(1633―1722)は大西浄清に弟子入りし、のちに仙叟の推挙により加賀前田家の御用釜師となった。
【寸法】 高さ:17.7 口径:10.6 胴径:12.4

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