松梅文霰釜まつうめもんあられがま

松梅文霰釜
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鶴田 純久の章 お話
松竹鶴亀文釜
松梅文霰釜

芦屋釜。
重文。
真形。
口造りは低い繰口で、鐶付は鬼面、綴羽の典型的な芦屋真形釜である。
胴周りは全体を霰地とし、四方に方形の窓をつくり、正面と背面には「奉寄進 高野山 宝幢院 西坊公用」「永正丁丑 施主芦屋本 金屋大工宣秀」の銘を鋳出し、左右の窓には洲浜上に生える松と梅とを現わしている。
花の実摘みの唐金一文字蓋を載せている。
この釜は損傷したところもなく、ほぼ完全な形で伝わっているばかりでなく、紀年銘・作者銘を有し、筑前芦屋釜の基本作例として重要であり、大江宣秀の作釜を知るうえにも資料的価値が高い。
永正丁丑は同十四年(一五一七)。
【寸法】 高さ:20.3 口径:14.0 左右26.6
【所蔵】 根津美術館

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