萩耳付水指 はぎみみつきみずさし

萩耳付水指 はぎみみつきみずさし
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
萩耳付水指 はぎみみつきみずさし
萩耳付水指 はぎみみつきみずさし

古萩には水指は少ないですが、中でもこれは珍しく、むしろ異風な水指といえます。
何よりも蕨手二段の耳が面白いです。
裾丸くふくらみ、高台大きく安定した坐り。
首部立ち上がりに細かい竪箆文、肩に印花、腰に波状の箆筋、印花の下には逆三角の刻文。
ロ造り正しく、蓋止まりもよいです。
素地はねっとりとした大道土、時代寂びの付いた萩釉は青黄色で、すこぶる味わいのよいものです。
線刻箆文といい印花文といい、あるいはこれを織部好みの余流とみる人もあります。
しかしこの火焔状の耳は縄文土器を想像させ、むし近代感覚さえみえる水指です。
江戸初期の作。
【寸法】 高さ:13.4 口径:89 胴径:16.4

前に戻る
Facebook
Twitter
Email